住まいと暮らしの読み物
家の内装は何を気をつけたらいい?魅力的な内装づくりのコツや失敗例もあわせて解説
マイホームの購入は、人生最大の買い物といわれます。
一生に一度の家づくりなら、後悔しない、満足いく我が家を手に入れたいと誰もが考えるでしょう。
しかし、内装だけでもデザインや間取り、部屋数など、組み合わせは無数にあります。
そのため、どのように内装づくりをすればよいか悩む方は少なくありません。
この記事では、家の内装決めのチェックポイントや内装づくりの流れ、魅力的な内装のポイントを解説します。
記事の後半では、気をつけたい失敗例も紹介するので、マイホーム購入を検討している方は、ぜひ内装決めの参考にしてください。
内装決めのチェックポイント
家の内装を決めるときは、住宅会社と入念な打ち合わせをして、一緒に家づくりをしていくのが基本です。
ここでは、内装決めの6つのチェックポイントを解説します。
- 床・壁・天井
- ドアなどの建具
- 水回りの設備
- 照明
- インテリアとのバランス
- 実際に住んだときのイメージ固め
床・壁・天井
床・壁・天井選びは、家づくりの基本です。
この3つが家の中を占める割合は大きく、目に入る機会が多いからです。
おしゃれな家を目指すなら、機能性だけでなくデザインにもこだわりましょう。
まずは、基本となる材質と色を決めましょう。
床材は、フローリングや畳といったさまざまな種類がありますが、部屋の役割やライフスタイルで床材を変えることが多いです。
また、床の色次第で部屋の雰囲気は大きく変わります。
明るくナチュラルなブラウンや、スタイリッシュなグレーなど、好みの色を選びましょう。
壁や天井も部屋の雰囲気を決定する大きな役割を持っています。
住宅会社の施工例を見るなど、理想のデザインを決めていきましょう。
ドアなどの建具
建具(たてぐ)とは、ドアや障子、ふすま、窓といった開口部と枠を含めた総称を指します。
多種多様なデザイン・色があり、取っ手のデザインもさまざまなものがあります。
細かいと思うかもしれませんが、空間を仕切る役割がある以上、部屋ごとにテイストを変えたい方はこだわりたいポイントです。
洋室ならドア、和室なら障子、ふすまといった風に使い分けましょう。
また、住宅会社から提案がない場合は、自分の方から仕様を確認しましょう。
水回りの設備
部屋の間取りを考えるときに、寝室やリビングなどを重視しがちですが、水回りの設備も気になるところ。
スマートな暮らしを設備の面でも実現したい方は、こだわっておきたいポイントです。
さらに、浄水器や配管など、水回りの設備は意外とスペースが膨らみがちです。
水回りの設備にこだわっておくと、一生を過ごす家でのストレス軽減につながるでしょう。
また、生活導線を考えるのも重要です。
たとえば洗濯機と物干し場の距離です。子どもが成長すると衣服のサイズは大きくなり、服の数が増えるため、洗濯の量・回数が増えていきます。
そこで、洗濯機から物干し場までの距離をできるだけ縮めておくと、体への負担を減らせます。
年齢を重ねても生活がしやすいのがポイントです。
照明
内装をよりおしゃれにするには、照明も重要です。
主な施工方法は、以下の5種類が挙げられます。
ライトの種類 | 特徴 |
シーリングライト | 天井に付ける照明 |
ダウンライト | 埋め込み型の照明 |
ペンダントライト | 吊り下げ型の照明 |
ブラケットライト | 壁や柱に取り付ける照明 |
フットライト | 廊下、階段の足元を照らす |
またこれ以外にも、壁や天井に光を反射させる間接照明という選択肢もあります。
部屋のレイアウトや、家族構成などでライトの種類を変えましょう。
たとえば玄関は、ゲストの家に対する印象を左右します。
開放的で清潔感ある家を演出するには、明るく照らせるライトを選びましょう。
また、リモコンによる調光機能があると非常に便利です。
インテリアとのバランス
内装を決めるときは、インテリアとのバランスも重要です。
クラシック、モダン、ナチュラルなど、さまざまなスタイルがあります。
どういった家具を置きたいかによって、内装を変えていきましょう。
たとえばナチュラルなインテリアを揃える場合、無垢材をはじめとした木材を使用したものを多めに採用するとまとまりが出てよいでしょう。
実際に住んだときのイメージ固め
家の内装を決めるときは、実際に住んだときの利便性・生活導線を想像してイメージを固めましょう。
長く住む自宅だからこそ、生活導線を意識して内装を決めると、毎日のストレスを軽減できます。
洗濯機と物干し場、玄関と洗面所、リビングと子ども部屋といった配置に注意しましょう。
洗濯機と物干し場の距離を縮めると家事の負担軽減につながり、玄関と洗面所を縮めれば帰宅後すぐに手を洗ってリビングや自室に向かえます。
子どもが成長してもコミュニケーションの機会が減らないように、玄関からリビングを通って子ども部屋に行くように配置するケースもあります。
内装づくりの流れ
マイホームを建てる際は、以下の5ステップで内装をつくっていきます。
- 住宅会社の選定・問い合わせ
- 打ち合わせ
- 見積もり・契約
- 施工
- 引き渡し
各ステップの詳細を解説するので、ぜひ参考にしてください。
住宅会社の選定・問い合わせ
ほとんどの場合、施工する住宅会社が内装を手がけます。
後ほど詳しく解説しますが、アフターフォローがしっかりした会社や信頼できる住宅会社で建ててもらいましょう。
気になる会社を見つけたら、問い合わせて、予算、理想のライフスタイル、土地の有無を相談しましょう。
予算に合わせた資金計画を提案してもらえます。
どのような家を建てられるか想像が付かない場合は、モデルハウスの見学会に参加してみましょう。
また、家づくりに関する情報を発信する、さまざまなセミナーを開催する住宅会社もあります。
打ち合わせ
どのような内装にするのか、住宅会社と相談しながら決めていきます。
予算内で収まるように、優先順位を付けて、実現可能な内装を探していきます。
一生に一度の買いものなので、細かい部分まで妥協せず、しっかりと話し合いましょう。
土日を含め、都合のよい時間に合わせてくれる住宅会社を利用すると便利です。
見積もり・契約
間取り、外観、内装などの打ち合わせをしながら同時に見積もりとのバランスを考えましょう。
予算内に収められるよう、最適なプランを模索するのが重要です。
万が一予算をオーバーしてしまったら、使用する材料をダウングレードするといった対応が必要です。
初めての住宅ローンについて、こちらの記事で解説しています。
施工
マイホームの仕様に納得して契約を結んだら、いよいよ施工が始まります。
どのようにマイホームができていくのか、完成途中でも様子を確認できるため、気になる方はぜひ見に行きましょう。
気になった点がある場合は、その都度住宅会社に確認しておくと、トラブルになる可能性を下げられます。
施工前に作成された工程表をもとに、仕様通り・計画通りに工事が進んでいるかチェックしておくのがポイントです。
引き渡し
家の工事が完了したら、契約通りの仕様になっているか確認しましょう。
営業担当者や工事の担当者とともに新居を訪れてみて、契約にそぐわない箇所、不具合がないか、ひとつひとつチェックしていきます。
少しでも気がかりなポイントがあった場合は、引き渡しのチェックの時点で、必ず工事担当者に確認しましょう。
仕様通りではない部分があれば修正作業を行います。
問題がなければ、引き渡しとなり、念願のマイホームの完成です。
アフターフォローも要確認
マイホームは、建てて終わりではありません。
天候や普段の生活で、住居の内外にダメージが蓄積します。
自分で定期的に住居のメンテナンスをしようとすると、非常に手間がかかるため、アフターフォローの有無を確認しておきましょう。
保証年数
新築の保証年数は住宅会社によってさまざまですが、10年間とする住宅会社が多いのが現状です。
しかし、10年で保証が切れてしまうと、何かトラブルがあったときに対処しづらくなります。
一例として、1歳の子どもがいる35歳の方がマイホームを購入した場合を想定してみましょう。
保証期間10年では、子どもの年齢は11歳と、中学校に上がる手前で家の保証が切れてしまいます。
子どもはこれから部活動や習いごと、ご家庭によっては中学受験など、忙しくなる年でしょう。
また、購入者である親も45歳と、会社で重要な役職に就く年齢です。
そういったタイミングでマイホームの保証期間が切れてしまうと、自分でのメンテナンスや、自身でパートナー企業にメンテナンスを依頼しなければなりません。
とくに多忙な時期であれば、なるべくその手間は省きたいものでしょう。
住宅会社によっては、35年もの長期間保証を請け負っているところがあります。
保証期間が長いほど、大切な家にトラブルがあった際に対処しやすくなるため、できるだけ長期間の保証が付く住宅会社を選ぶとよいでしょう。
サービス内容
アフターフォローに優れた住宅会社を探す際は、保証年数だけでなく、サービス内容も必ずチェックしておきましょう。
具体的には、まんべんなく定期点検を行ってもらえるような内容が理想です。
点検内容には、以下のようなものが例に挙げられます。
- 内装
- 家具
- サッシ
- 防蟻
- 基礎
- 構造版
- 底板
- 防水
定期点検は住宅会社によって間隔が異なります。
3ヶ月、1年、2年と定期点検の次は5年ごとといった変則的な場合があるので、どの程度の頻度でメンテナンスをしてもらえるのか、住宅会社に確認しておきましょう。
魅力的な内装のポイント
夢のマイホームは家族の生活の場だけでなく、親戚、友人といったゲストをもてなす機会もあります。
せっかく家を建てるのであれば、魅力的な内装にしたいものです。
ここでは、内装を魅力的にする以下の3つのポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
- 家の顔になる玄関は広めに
- リビングは心地よく便利に
- キッチンやバスルームはお手入れしやすく
家の顔になる玄関は広めに
まず家族やゲストが家に入ってきて、真っ先に目にするのが玄関です。
家の顔といっても過言ではないでしょう。
玄関を魅力的に見せるには、ある程度の広さを確保するのがポイントです。
子どもが成長するにつれて、ベビーカー、シューズ、傘、ボール、空気入れといったものが増えていき、いずれそれらが玄関を圧迫するようになります。
狭い空間にものがびっしり詰まっていると、窮屈な印象を与えてしまいます。
収納スペースを広くとって、ゆとりのある玄関を目指しましょう。
収納は引き戸タイプ・開き戸タイプといった種類があるので、どの収納が理想の玄関に近いのか、住宅会社に相談してイメージを固めましょう。
また、シューズボックスは、スニーカーやブーツなど大きさの違うものをまとめて収納できるよう、高さに余裕を持たせておくのがポイントです。
収納棚の高さを変えられるようにすれば、子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせて、収納をカスタマイズできます。
リビングは心地よく便利に
家族が食事をともにしたり、ゲストを招き入れたりするスペースとして重要になるのが、リビングです。
素材にこだわることで、デザイン性と機能性を両立させた、心地よい空間を演出できます。
まずはテイストを決め、それに合わせてインテリアと内装を決めていくのがポイントです。
間接照明を使って、ホテルのような高級感を演出するのもよいでしょう。
冬に素足で歩いても暖かい床暖房の設置や、吹き抜け構造にしたり、中庭を作ったりと、リビングにはさまざまな可能性があります。
予算内で暮らしを快適にできる機能はないか、住宅会社に訪ねてみましょう。
キッチンやバスルームはお手入れしやすく
キッチン、バスルームは利用頻度の高い設備なので、できるだけお手入れしやすいような作りにしておくと毎日のストレスを軽減できます。
キッチンは、サランラップやアルミホイル、調味料など、なるべく多く収納できるようにスペースを確保しましょう。
バスルームは、シャンプーやボディソープを置く台を取り外せるようにすると、お手入れがしやすくなります。
また、溝や段差をなくすことで、汚れが溜まりにくく、掃除の手間を減らせます。
汚れの付きにくいコーティング加工が施されたタイルを採用するのもおすすめです。
気をつけたい失敗例
住宅会社と入念な打ち合わせをして内装を決めたとしても、いざ家が完成してみたら思っていたものと違ったというケースがあります。
気を付けたい失敗例は、以下の4つです。
- 生活導線の確保不足
- 家具家電の搬入に困る狭い開口
- コンセントの配置ミス
- 内装建材や壁紙のイメージ違い
生活導線の確保不足
少しでも生活におけるストレスを減らすためには、生活導線を意識するのがポイントです。
たとえば洗濯機と物干し場の距離や、リビングから寝室までの導線を考慮しましょう。
実際の生活をイメージしながら内装を考えるのが重要ですが、自分ひとりや、夫婦だけでは見落としてしまう箇所もあります。
実績のある住宅会社と相談するのがおすすめです。
家具家電の搬入に困る狭い開口
子どもができて家族が増えると、大型の冷蔵庫や洗濯機が必要になります。
しかし、ドアやベランダの窓が狭いと、家具・家電を搬入できないため、開口の大きさには注意しましょう。
せっかく欲しい家具家電が見つかっても、自分の家に搬入できなければ意味がありません。
現状欲しい家具に合わせて開口部の大きさを決めてしまうと、いずれ新しい家具家電が欲しくなった際に、搬入できないといった可能性があります。
将来のことを考え、開口部のサイズに余裕をもたせるのがポイントです。
コンセントの配置ミス
家の内装を考える際は、実際にどこへ家具家電を置くのか明確にイメージを固めるようにしましょう。
たとえば、リビングのコンセントやテレビ線の配置を間違えると、思った場所にテレビを設置できず、ほかに場所がない場合は、延長ケーブルが必要になります。
また、配線をできるだけ隠したい方は、電源ケーブルやテレビ線がテレビまたはテレビ台で隠れるように、コンセントを配置しましょう。
また、広い部屋にもかかわらずコンセントが2個しかないといった、数が足りないという問題も発生しがちです。
必要な家電をリストアップして、それに対応した数のコンセントを用意しましょう。
内装建材や壁紙のイメージ違い
カタログで見た内装建材や壁紙と、実際の仕上がりが思ったものと違う場合があります。
照明の色や、日射によって見え方が変わるからです。
スタイリッシュな空間にするためにグレーの壁にしたら、照明がないと真っ暗な部屋になってしまったといった例が挙げられます。
モデルハウスの見学や、実物を見て決めるとイメージ違いを防げるでしょう。
まとめ
一生に一度のマイホームの購入は、できるだけ失敗したくないものです。
家の内装を決めるときは、以下6つのポイントを意識しましょう。
- 床・壁・天井
- ドアなどの建具
- 水回りの設備
- 照明
- インテリアとのバランス
- 実際に住んだときのイメージ固め
いざ内装を作る際は、一般的には住宅会社の選定・問い合わせから始まり、打ち合わせ、見積もり・契約、施工、引き渡しという流れで行われます。
自分の思い描いた住居が完成するように、住宅会社と入念な打ち合わせをしておくのがおすすめです。
いざ完成した家に住んでみると、生活導線の確保不足、ドア・扉が狭くて家具家電を搬入できない、コンセントが足りない、内装がイメージと違ったという問題点が出てくる可能性があります。
実績があり、長期間のアフターフォローが付く住宅会社を選ぶようにしましょう。
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